Webサイトを新しく作りたい、あるいはリニューアルしたいと考えたとき、多くの方が最初に悩むのが「費用」ではないでしょうか。「Webサイト制作 相場」と検索しても、価格帯は数十万円から数百万円と幅広く、一体何が違うのか分かりにくいのが実情です。
実は、Webサイト制作の費用は「何を作るか」だけでなく、「何を達成したいか」によって大きく変わります。そして、制作会社に正確な見積もりを出してもらい、最適なパートナーを見つけるためには、依頼する側(お客さま)の「事前の準備」が重要になります。
なぜWebサイト制作の費用は「あってないようなもの」なのか?
Webサイト制作の費用が分かりにくい最大の理由は、家づくりに似ています。
・建売住宅のように、ある程度決まったテンプレートで素早く作るのか?
・注文住宅のように、設計士(Webディレクター)と相談しながら、デザインや間取り(機能)を一つひとつ決めていくのか?
当然、後者の方が費用は高くなりますが、その分だけ理想が実現できます。Webサイトも同じで、テンプレートを使うのか、完全オリジナルで作るのか、どんな機能(決済、予約、会員機能など)を組み込むのかによって、必要な工数(=費用)が全く違ってくるのです。
だからこそ、複数の制作会社から同じ条件で見積をもらうために、これからご紹介する「準備」が必要になります。
見積依頼の前に!必須準備リスト5選
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【最重要】Webサイトで「何を達成したいか」を明確にする
まず最初に、「なぜWebサイトを作る(リニューアルする)のか?」という目的を言葉にしてみましょう。これが全ての土台になります。
悪い例:
「かっこいいサイトにしたい」
「とりあえず情報が古いから新しくしたい」
良い例:
「Webサイトからのお問い合わせを、現状の月5件から15件に増やしたい」
「採用活動を強化するため、学生からのエントリー数を年間100件にしたい」
「企業の信頼性を高め、大手企業との取引に繋げたい」
このように、具体的な数値目標や状態を伝えることで、制作会社は「その目標を達成するためには、こんなページや機能が必要ですね」と、的確な提案と見積もりができるようになります。 -
ターゲットは誰か?を具体的にする
そのWebサイトを「誰に」見てほしいのかを明確にします。ターゲットが曖昧だと、誰にも響かない当たり障りのないデザインや文章になってしまいます。
例:
BtoB企業なら→「〇〇業界の、購買決定権を持つ40代の部長クラス」
採用サイトなら→「都内在住で、IT業界に興味のある就職活動中の大学3年生」
ECサイトなら→「健康志向で、オーガニック食品に関心のある30代の主婦」
ターゲットの年齢、性別、役職、悩みなどを具体的に伝えることで、デザインの方向性や伝えるべきメッセージが定まります。 -
必要なページと機能を洗い出す
現時点で「こんなページが欲しい」「こんな機能があったら嬉しい」というものをリストアップしてみましょう。完璧でなくても構いません。
- ページの例: トップページ、会社概要、事業内容、実績紹介、お客様の声、採用情報、ブログ、お問い合わせ
- 機能の例: お知らせ更新機能、資料ダウンロード機能、SNS連携、多言語対応、サイト内検索
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参考サイトを3つほど見つけておく
デザインのイメージを伝える上で、言葉だけでは限界があります。「こんな雰囲気が好き」「このサイトのこの部分が良い」という参考サイトを2〜3つ探しておきましょう。
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予算感と希望納期を正直に伝える
「予算を言うと、その上限ギリギリの見積もりを出されるのでは…」と心配される方もいらっしゃいますが、信頼できる制作会社であれば、そんなことはありません。むしろ、予算感を伝えていただくことで、その予算内で実現できる最善の提案を考えることができます。
例:
「総額100万円以内で、〇〇という目的を達成できる最善の方法を提案してほしい」
希望納期も同様です。公開日から逆算して、現実的なスケジュールを組むために必要な情報です。
「RFP(提案依頼書)」を作ると、さらに精度が上がる
これまでご紹介した準備リストをまとめた書類のことを「RFP(提案依頼書)」と呼びます。すこし手間はかかりますが、このRFPを作成し、複数の制作会社に同じものを渡して提案を依頼することで、各社の提案内容や見積を公平に比較検討することができます。
まとめ: 良い準備が良いパートナーシップを生む
Webサイト制作は、単なる「発注」と「受注」の関係ではありません。自社のビジネスを成長させるために、制作会社と二人三脚でゴールを目指す「プロジェクト」です。今回ご紹介した準備を行うことで、熱意が制作会社に伝わり、「この会社の成功のために、ぜひ力になりたい」と思ってくれるはず。
私たちtekstは、このような準備段階からお客さまに寄り添い、目的達成を最優先にしたWebサイト制作をご提案しています。何から手をつければ良いか分からない、という段階でも全く問題ございません。ぜひお気軽にご相談ください。